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人の優しさ

Category : Life
テーマ : 双極性障害(躁鬱病)
ジャンル : 心と身体
金曜日の朝方、何か大事なネジがどこかに転がって言ってしまったようで
頭と心がグニュグニュになってしまいました

躁でもなく、欝でもなく、ましてやニュートラルでもない状態
伝えられてるかな?
ジューサーの中に頭と心をぶち込んで、ウィーンってかき混ぜてミックスしたみたいな、そんなかんじ
自分が何をしたいのか、どっちをむいているかわからないような感じ

錯乱してるのかな?
いや、錯乱なんかしてたらブログ書けないし。

雨に濡れたせいか、頭がグワングワンしてきつかったので、布団に潜り込んで昼間から眠剤飲んで寝てたら、しつこい呼び鈴の音で目が覚めました
めんどくさくて無視してたら、今度はドアをノックする音が。

「灰音!灰音!」

Mの声でした。
雨でビチャビチャに濡れたパジャマを着て寝る気にもなれず、かといって着替える気にもなれず、スッポンポンで寝ていた私はとりあえず毛布だけグルグル巻きにしてドアの鍵を明けました

「……ん……なに?」
「何?じゃないよ、一体どうした?」

そういってMはズカズカと部屋に上がり込むと

「ちっとは片付けろよ」

といって私のデスク周りやゴミ箱の中身を探って、こっちを見ると

「ODしてないよな?」

と顔を覗き込みました。

「……うん。」
「ほんとか?」
「うん」
「自傷は?」
「してないよ」
「見せてみろ」

普段なら絶対ありえないことだけど、思考能力の働いてなかった私は、ペタリと座り込んだまま毛布を滑り落とし、下腹部を隠しました。
いくら親友とはいえ、おっぱいのある私の上半身を見せるのは初めてでした

一瞬ギョっとしたMでしたが、すぐ視線を腕の方にやり、新しい傷がないか調べ始めました

「……なんで?」
「あ?」
「なんで来たん?」
「金曜の夜から、電話が全然通じなかったし、もしかしてと思って。」
「え?」

そのままの格好で携帯を見ると、とっくにバッテリーが切れてました。
ほとんど受け専門だし、携帯なんて鳴って初めてどこにあるか気づくくらいのアイテムなので、最近ほとんど充電した記憶がありませんでした

「……ごめん。」
「いいけど……灰音、お前ちょっと臭うよ?」
「……うん。」

めんどくさくて、ここ4~5日、お風呂入ってなかったし、雨に濡れたままホットカーペットと毛布に挟まっていたので臭かったかも……

「俺、部屋片付けておいてやるから、風呂入ってこいよ」
「めんどくさい……。部屋触られるのも嫌。」
「お前なぁ……。」

毛布をかぶり直して、Mと視線を外して、タバコに火をつけていました
しばらくしてMは「はぁ~っ」っと大きなため息を漏らすと
勝手に風呂場に行き、お湯を満たした洗面器とタオルを持ってきました

「ほら、毛布脱げ」
「……。」
「いいから!」

Mのちょっと怖い視線に負けて、背中を向けて毛布をまた腰までずらしました
タオルを絞る音が聞こえて、首筋から肩、背中まで拭き始めてくれました
めちゃくちゃ気持ちよかったです

「上手やね……。」
「俺には嫁もガキもいるの。やり慣れてるわ。」

エアコンの音が響く中、無言の時間が過ぎました。私はじっと目を閉じていました

「はい、今度は前向け。」
「あ、でも……」
「乳ぐらいで恥ずかしがるな!貧相な乳しやがって(笑)」

くっそ〜と思いながらも覚悟を決めて正面をむきました
今度は背中と違い、優しく拭いてくれました
両腕の無数の縫合痕は撫でるように。

「お前馬鹿だろ?、こんなに傷つけて……一生残るぞ」
「うん……馬鹿。」
「アホや(笑)」
「うん、アホ(笑)」

腕まで拭き終わるとMは洗面器とタオルを持ってまた風呂場に行って、後始末をしてるようでした

「さすがに俺でも、人のちんことケツ拭く趣味はないわ、あとは自分でやれよ」

風呂場から聞こえてくる声が優しく響いてきました

「うん(笑)」

戻ってきたMのデニムの裾は濡れてて、ロンTの袖も濡れていました

「俺は、嫁も子供もいるし家庭ってのがある」
「わかってる……迷惑かけてごめん」
「違う。家庭とダチっていうのは比べられんくらい同じ大事さや」
「『守る』っていうのと『大切にする』っていうのはちょっと違う。わかるか?」
「……。」
「俺も、灰音もダチってお互いぐらいやろ?」
「……うん。」
「だから俺は灰音のことは『守る』し、メッチャ心配もする」
「ありがとう……。」
「ありがとうじゃない!あんまり俺に心配かけさせんな」
「……うん。」
「携帯はいつでも充電しとけ。家族と違って、離れて暮らす灰音とは携帯だけが頼りや」
「分かった。」
「……本当に分かってんのか?」
「うん。」

立ち上がると、Mは勝手に冷蔵庫をあけた。水しか入ってなかった。

「よし、じゃあもうパジャマ来て寝ろ。俺、食いもん買ってきてドアノブに吊っておくから」

そう言ってMは私んちから出て行った
体が清潔になった私は、すぐに寝入ってしまった
目が覚めたのはもう外が真っ暗になってからだった
Mの言葉を思い出した私は玄関を開けた
ドアノブにはビニール袋が吊ってあった

中身はいつも二人で飲む缶コーヒーと、冷め切ったたこ焼きだった

食欲はなかったけど、そのたこ焼きを食べた

冷め切って硬くなったたこ焼きだったけど、Mの不器用な愛が詰まっているような気がして、すごく美味しかった








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Response: コメント: 6  トラックバック: 0  Edit 12 04, 2011 Back to top
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Comment

ヽ(;▽;)ノ

monさま

え、えーと……
(誰か翻訳を!!)
(ノ∀`) こ、こうかな?

ダダ漏れ(謎)

泣けて泣けて…
言葉にならなんだ…

貴女に差し伸べられる手を感じて、
喜びと安堵で、ひたすらに泣けた…

こんな事を貴女に云ったところで
何の足しにもならんのは、
百も承知…


冷たい雨に、ただ濡れるに任せた時を思い出して泣けた…


何か…
そんな感じ…

でも、それが全てでもない気がするんだよね。

上手く云えない…

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monさま

そっかそっか、あの絵文字はそう言う意味だったんですね
ありがとうね

私は孤独で、一人で苦痛を抱え込んでいるようにいつも錯覚してしまうんだけど

ブログを読んでくださっている方々や、お母さんにM、たくさんの人に支えてもらってるんだなあと思います

たくさんのものを貰って生きてる、そんな感じです

頂いた優しさや愛はどうやったら返せるのかな?
とりあえず生き続ける事なのかな?
今の私にはそれくらいしか思い浮かばないです

monちゃまの言葉にならない想い、ちゃんと受け取りました。

鍵コメさま

そうですね……
自分の存在価値って、自分で決めるものじゃなくて
自分の周りの人が居て、初めて決まっていくものなのかもしれませんね
なんだか頂いた言葉、今の私にはとても素直に心に受け入れることができました
ありがとうございます。
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