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猫を殺(と)れ (27)

Category : KILL THE CAT
テーマ : ひとりごと
ジャンル : 心と身体
まだ、ミサがくるには早かった。コーヒーカップを持って自室に戻り、毛布をかぶると軽く目を閉じた。
自然に瞼が開いた。
「弾道曲線というのは、おおまかに弾丸の自由落下と弾速の減衰率から計算します、これを弾道曲線と言い主に弾丸重量と弾丸初速、形状効果による減速率によって出来る曲線でこれが実際に弾丸が描く曲線とほぼ同一になる飛翔体の特徴としてこの曲線は弾丸の飛翔距離が伸びるにつれ急激に下降しまた発射角度によって変化する通常遠距離射撃ではこの曲線をもとに、弾丸の種類と標的までの距離から照準の修整を行なう事が出来る傾向として射程の長さと修整量の関係は前述の理由から一定ではない弾道曲線というのは、おおまかに弾丸の自由落下と弾速の減衰率から計算する、これを弾道曲線と言い主に弾丸重量と弾丸初速、形状効果による減速率によって出来る曲線でこれが実際に弾丸が描く曲線とほぼ同一になる飛翔体の特徴としてこの曲線は弾丸の飛翔距離が伸びるにつれ急激に下降しまた発射角度によって変化する通常遠距離射撃ではこの曲線をもとに、弾丸の種類と標的までの距離から照準の修整を行なう事が出来る傾向として射程の長さと修整量の関係は前述の理由から一定ではない弾道曲線というのは、おおまかに弾丸の自由落下と弾速の減衰率から計算する、これを弾道曲線と言い……」
「ハイネ!!ハイネ!どうしたの!?大丈夫!?」
突然ミサの顔がアップで私の目に映った。
何を慌てているのかと思った。
「うん。大丈夫です。でも、どうしてミサがここにいるの?」
「何度ベルを鳴らしても出ないから、トミーの許可もらって合鍵使って入ったのよ!」
「少し寝てました。」
「寝てなかった!あなた、寝てなかったわよ!大丈夫なの本当に!?」
肩を持たれて揺さぶられた。大丈夫。私はまだいける。
「何だか最近顔色も悪いし、少し痩せたみたいだし……起きれる?とりあえずダイニング行きましょう。コーヒーでも淹れるわ」
「うん。起きれます。ダイニングに行ってコーヒーですね。」
毛布をまくって立ち上がった。一瞬立ちくらみがしたが、歩いてダイニングまで行けた。
冷蔵庫を開けたミサが食べてないサラダを見つけたらしい。
「ハイネ、今日は朝ごはん食べなかったの?」
「うん。ハイネ、今日は朝ごはん食べなかったの」
そう返事した途端、お腹から食道へ熱いものがこみあげてきて口中が酸っぱくなると、その場で嘔吐していた。
吐くものがないので大量の胃液と唾液が床のカーペットに染みこんだ。
駆け寄ってきたミサに背中をさすられながら何度も何度も嘔吐した。視界が涙でぼやけた。鼻水まで出ていた。
ミサがバックから携帯電話を取りだすのが見えた。誰かと話すのだろう。
何か昨日痛んだものを食べたっけ?嫌、食べてないはず。何だろうこれ。気持ち悪い。
「トミー、やっぱり灰音がおかしいの。うわごと言ったり、会話がかみ合わなかったり、今ダイニングでもどしちゃって……うん……うん。まって、メモするから。」
ガサゴソと手帳を取り出すのがわかった。また吐き気が来た。嘔吐した。もう何も出るものがなくなって糸を引く粘液だけになったのに、吐き気が止まらない
「いいわ。言って。はい、4丁目○○ー△ xxxxxマンション201美しいの「美」に海の波の「波」でみなみさんね。こっちはタクシー捕まえてハイネつれていくから、トミー連絡淹れておいてくれる?朝から何度もごめんね、じゃあ。」
続けて電話をしている。
「タクシー一台お願いします。はい。池袋図書館目指して、はい御岳神社のすぐ近くです。下まで降りてますので。」
キッチンの下から買い物のビニール袋を何枚かとり、私に手渡した。
「タクシーに乗るから、中で吐きそうになったら言ってね。」
「うん。タクシーに乗るから、中で吐きそうになったら言ってね」
ミサはバタバタと走って洗面所に行くとタオルを2枚持ってきた。一枚で私のグジャグジャになった顔を拭いた。
4つんばいになったままの私を優しく、強く抱きしめた。
「ああ、ハイネ。ハイネ。どうしちゃったの?何でもっと早く気づいてあげられなかったの……」
ミサは泣いていた。
座り直してミサの頭を撫でた。
「泣かないでミサ。私は大丈夫です。」
すすり泣く声が嗚咽に変わり部屋に響いた。

タクシーはすぐに目的の小さなマンションについた。
エレベーターがなかったので階段で上った先の201号室には「美波」とだけ、ゴシック体でプリントされた表札があるだけだった。
吐き気はだいぶ収まってきていた。
ミサがチャイムを鳴らすと、私より少し上かなと言う感じの優しそうな女性が出迎えてくれた
ミサが大体の症状をその女性に話していた。
「ええ、私もトミーさんから大体の事は。あなたがハイネさん?」
「うん。あなたがハイネさん。」
「はい。じゃあ中に入ってくれるかな?」
「うん。私が中に入ってくれます」
そういって美波さんの部屋に入った。
「では、時間もかかると思いますのでミサさんはここで。」
「アッ私もついてなくていいん……」
「あとのことはトミーから指示があると思いますので」
そういってみなみさんはドアを閉めると鍵とチェーンロックをかけた。鍵は3つも付いていた。
「あ、ハイネさん、靴は脱いで。そこは土足はダメよ」
「うん。土足はダメよ土足はダメよ」
靴をその場で脱ぐと、美波さんが靴を玄関まで持っていき、代わりにスリッパを持ってきてくれた
「じゃあ、ちょっとあっちの部屋へ行きましょう」
そう言うと私の手を握って奇妙な部屋に案内された。




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Response: コメント: 0  トラックバック: 0  Edit 01 20, 2012 Back to top
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